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配当侯爵とは?25年以上連続で毎年必ず増配してきた米国優良株

配当侯爵
https://hiromethod.com/wp-content/uploads/a668644cad4033316753495c386d5a86-1.jpgひろめ

複利ふくりのチカラでおくびと』の“ひろめ”(@hiromethods)です。

連続増配銘柄といえば、毎年必ず増配するイメージが強いと思います。しかし、配当貴族や配当チャンピオン、配当王は必ずしも毎年増配するわけではありません。

しかしなかには25年以上連続で毎年必ず増配を継続している銘柄も存在します。ただ、このような基準を満たす米国株の名称が特に決められていません。

そこで、配当貴族の上位版という意味を込めて「配当公爵(Dividend Dukes)」と名付けました。名前の由来は、イギリスの貴族階級で最も爵位が高い公爵から来ています。減配リスクが低い優良米国株です。

https://hiromethod.com/wp-content/uploads/2019/11/ee6e4a978673629da98f39cb83b67429-1.jpg配当きぞくん

配当貴族の上位版じゃ

配当公爵とは?

配当公爵(Dividend dukes)は、25年以上連続で12ヶ月以内の増配スパンを続けてきた銘柄のことです。前回の増配から12カ月を超過しても増配がないと連続増配記録がストップします。もちろん減配されればその時点でアウトです。

増配スパンが12カ月を超えないイメージ

四半期配当の会社なら、5四半期以上連続で増配がないと連続増配年数が途切れます。非常にシンプルで分かりやすい基準ですね。

配慮事項

イレギュラーなケースが発生したときは、配慮事項を考慮したうえで増配年数をカウントすることとしました。配慮事項の内容は配当貴族指数や配当チャンピオンに準拠した次の3つになります。

配当公爵の配慮事項
  1. 四半期配当のみ考慮(特別配当は除外)
  2. スピンオフされた銘柄は、スピンオフ前の増配履歴をカウント
  3. 株式分割やスピンオフで1株配当が減少したときは分割割合を考慮

1つ目の配慮事項は、定期的な四半期配当のみを対象にすることです。イレギュラーな特別配当などは増配および減配の判断には含みません。

2つ目の配慮事項は、スピンオフされた銘柄の増配年数についてです。連続増配を継続した状態で会社がスピンオフして2つに分かれるケースがあります。このようなケースでは、スピンオフ前の増配履歴をスピンオフ後の銘柄に適用して連続増配年数をカウントします。

過去にスピンオフした銘柄で配当公爵に入っているのはアボット・ラボラトリーズ(ABT)とアッヴィ(ABBV)です。どちらの銘柄もスピンオフ前と後で、変わらず12ヶ月以内の増配ペースを25年以上継続しています。

ちなみに、フィリップモリス(PM)とアルトリアグループ(MO)は、スピンオフ前の1996年~1998年にかけて9四半期連続で同じ1株配当が続いているため配当公爵に入りませんでした。1998年以降は12カ月以内の増配ペースが続いています。

3つ目の配慮事項は、株式分割やスピンオフで1株配当が減少したときです。1株配当が減少しても、分割割合を考慮した配当金が減配していなければ連続増配年数はそのまま引き継がれます。

配当公爵の銘柄リスト

配当貴族指数および配当チャンピオンに含まれる全銘柄の配当履歴を調べて、配当公爵の条件を満たす銘柄だけをピックアップしました。

ティッカー企業名セクター
ABBVアッヴィヘルスケア
ABMABMインダストリーズ資本財
ABTアボット・ラボラトリーズヘルスケア
ADPオートマティック・データ・プロセッシング情報技術
APDエアープロダクツ・アンド・ケミカルズ素材
ATOアトモス・エナジー公益
BDXベクトン・ディッキンソンヘルスケア
BENフランクリン・ リソーシズ金融
BF-Bブラウンファーマン生活必需品
BRCブレイディ資本財
CBSHコマース・バンクシェアーズ金融
CFRカレン・フロスト・バンカーズ金融
CSLカーライル資本財
CTASシンタス資本財
CWTカリフォルニア・ウォーター・サービス公益
EBTCエンタープライズ・バンコープ金融
ECLエコラボ素材
EDコンソリデーテッド・エジソン公益
ERIEイリー・インデムニティー金融
EVイートン・バンス金融
EXPDエクスペディターズ・インターナショナル・オブ・ワシントン資本財
FULHBフラー素材
GPCジェニュインパーツ一般消費財
GWWW.W.グレインジャー資本財
HRLホーメルフーズ生活必需品
JNJジョンソン・エンド・ジョンソンヘルスケア
JW-Aジョン・ワイリー&サンズコミュニケーション
KMBキンバリー・クラーク生活必需品
KOコカ・コーラ生活必需品
LANCランカスター・コロニー生活必需品
LINリンデ素材
MCDマクドナルド一般消費財
MDTメドトロニックヘルスケア
MGEEMGEエナジー公益
MKCマコーミック生活必需品
MSEXミドルセックス・ウォーター公益
NFGナショナル・フューエル・ガス公益
NUEニューコア素材
PBCTピープルズ・ユナイテッド・ファイナンシャル金融
PEPペプシコ生活必需品
PGプロクター・アンド・ギャンブル生活必需品
RLIRLI金融
SCLステファン素材
SHWシャーウィン・ ウィリアムズ素材
SKTタンガー・ファクトリー・アウトレット・センターズ不動産
SPGIS&Pグローバル金融
SYKストライカーヘルスケア
SYYシスコ生活必需品
TAT&Tコミュニケーション
TDSテレフォン&データシステムズコミュニケーション
TRトーツィー・ロール・インダストリーズ生活必需品
UVVユニバーサル生活必需品
WBAウォルグリーン・ブーツ・アライアンス生活必需品
WMTウォルマート生活必需品
WSTウェスト・ファーマシューティカル・サービシズヘルスケア

2019年11月1日時点で配当公爵は全55銘柄あります。(OTC銘柄を除く)

OTC銘柄とは?

Over The Counterの略で、株式市場を介さずに直接売買される非上場銘柄のことを言います。

配当公爵のセクター分布

セクター銘柄数割合
素材712.7%
資本財610.9%
一般消費財23.6%
生活必需品1323.6%
ヘルスケア712.7%
金融916.4%
情報技術11.8%
コミュニケーション35.5%
公益610.9%
不動産11.8%
合計55100%
配当公爵セクター分布
配当公爵のセクター分布

エネルギーセクターのみ銘柄数がゼロで、それ以外のセクターは1銘柄以上含まれています。生活必需品セクターの割合が最も高くなっているのが配当貴族指数との共通点ですね。

配当公爵 vs S&P500指数

長期リターン比較

当然のことながら、配当公爵だけを平均した指数というものはありません。そこで、全55銘柄の平均株価上昇率とS&P500指数の株価上昇率を求めてグラフにしました。配当金(分配金)を含まない単純な株価だけの比較です。

配当公爵(平均)のリターンは、同一期間の株価上昇率を1銘柄ずつ算出して平均したものです。ただし、下記3銘柄は1994年からの株価データが存在しないため、次の期間から配当公爵(平均)のリターンに含んでいます。

開始時期
  • イリー・インデムニティー(ERIE):1995年10月2日
  • エンタープライズ・バンコープ(EBTC):2005年2月14日
  • アッヴィ(ABBV):2013年1月2日

S&P500指数の株価データは「^GSPC」を使いました。ETFではなく、指数そのもののデータです。

上記グラフは1994年1月3日終値を100%にあわせて2018年末までの株価上昇率を比較たものです。見てのとおり、配当公爵(平均)がS&P500指数の株価上昇率を大きく上回っています。

1994年~2018年の25年間で配当公爵(平均)のリターンは約11.2倍、S&P500指数は約5.4倍という結果になりました。ただ、ここで注意しておきたいことが2点あります。

注意
  • 生存バイアスがかかっている
  • リバランスが行われていない

配当公爵(平均)のパフォーマンスには、途中で連続増配記録がストップした銘柄が最初から含まれてません。

減配銘柄や増配が途切れた銘柄は全体のパフォーマンスを落とす要因になるため、連続増配記録が途中で途切れた銘柄が含まれてない部分は差し引いて見る必要があります。

また、25年で一度もリバランスを行っていないというのも非現実的な話です。そこで、1年に1回リバランスした年次リターンも比較してみます。

1年ごとの年次リターン比較

1年ごとの株価を年初(終値)と年末(終値)で比較します。配当金(分配金)を含まない株価上昇率になります。

年次リターン(25年分)

配当配当侯爵S&P500リターン差
1994年1.31%-1.33%+2.63%
1995年30.72%34.16%-3.43%
1996年20.12%19.33%+0.79%
1997年35.20%31.67%+3.53%
1998年15.63%26.07%-10.44%
1999年5.53%19.64%-14.10%
2000年18.15%-9.27%+27.42%
2001年4.99%-10.53%+15.53%
2002年-2.83%-23.80%+20.97%
2003年17.65%22.32%-4.67%
2004年19.35%9.33%+10.01%
2005年5.31%3.84%+1.47%
2006年17.49%11.78%+5.71%
2007年3.87%3.65%+0.22%
2008年-17.52%-37.58%+20.07%
2009年15.22%19.67%-4.45%
2010年11.05%11.00%+0.05%
2011年4.28%-1.12%+5.40%
2012年9.43%11.68%-2.25%
2013年24.58%26.39%-1.81%
2014年10.58%12.39%-1.81%
2015年0.75%-0.69%+1.44%
2016年22.00%11.24%+10.77%
2017年13.20%18.42%-5.22%
2018年-0.43%-7.01%+6.58%
平均11.43%8.05%+3.38%

過去25年の平均年次リターンでも配当公爵(平均)がS&P500指数をアウトパフォームしていることが分かります。年次リターンの勝率も64%(16勝9敗)で配当公爵がS&P500指数に大きく勝ち越しました。

25年平均の年次リターンで+3%以上の差がついていることからも分かるように、配当公爵がS&P500指数を上回るのは必然の結果であると考えることができます。

このページは拙著『バリュー投資家のための「米国株」データ分析』をブログ用に編集・追記したものです。技術評論社のご厚意で書籍の内容を一部公開しています。書籍を購入すると特典ファイルのダウンロードができます。