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連続増配株の条件とは?毎年増配しなくてもOKな理由を解説

連続増配銘柄とは?

連続増配株は毎年必ず増配するわけじゃないことをご存知でしょうか?

連続増配株といえば毎年増配するように思いがちですが、場合によっては2年以上増配しなくても連続増配記録を保つことができます。

「連続増配株なのになんで毎年増配しないの?」という人のために、連続増配とは何なのかについてゼロから分かりやすく解説します。

この記事は、技術評論社から出ている著書の中身をブログ用に見やすく編集したものです。

出版社のご厚意で本の無料公開が実現しました。ぜひ最後までお読み下さい。

この記事を書いた人
ひろめ

複利のチカラで億り人

ひろめ

プロフィール

個人投資家/ブログで無料公開した米国株の著書が累計1万部突破/日本で初めて連続増配株の定義を明確に説明した本の著者→ プロフィール

連続増配株とは?

連続増配株とは、年間1株配当(DPS)が毎年増え続ける株式のことです。連続増配株の「増配」とは、1株あたりの配当金(DPS)を企業が増やすという意味になります。

増配の対義語に「減配」という言葉があります。これは1株あたりの配当金(DPS)を企業が減らすという意味です。

連続増配株は減配されない限り、持ってるだけで受取配当金が増えていきます。増配ペースは保証されておらず、そのときどきで企業ごとに異なります。

連続増配株かどうかの判断基準は、大きく分けて2種類あります。暦年(CY)の年間配当を基準にするか会計年度(FY)の年間配当を基準にするかです。

【増配基準】

  • 暦年(CY)の年間配当を基準にした連続増配
  • 会計年度(FY)の年間配当を基準にした連続増配

暦年のCYは、Calendar Year(カレンダーイヤー)の略で、1月~12月までのことです。会計年度のFYはFiscal Year(フィスカルイヤー)の略で、企業ごとに決められた1年の区切りになります。

会計年度の始期日から約3カ月ごとの期間に分けて四半期決算が発表されます。 会計年度の始期日と終了日を暦年と同じにしている米国企業も多いですね。

暦年(CY)の年間配当を基準にした連続増配

これは配当貴族指数が採用している増配基準でもあります。暦年(CY)1年の年間配当金が前年以下だったときに連続増配がストップするという基準です。

配当貴族指数の場合、暦年の権利落ち日を基準に年間配当を計算することが決められています。

実は、この増配基準だと最大10四半期連続で同じ配当を継続しても増配記録を維持することができます。

暦年(CY)1Q2Q3Q4Q年間配当
2016年$0.50 $1.00 $1.00 $1.00 $3.50
2017年$1.00 $1.00 $1.00 $1.00 $4.00
2018年$1.00 $1.00 $1.00 $1.50 $4.50
暦年
(CY)
1Q2Q3Q4Q年間
配当
2016年$0.50 $1.00 $1.00 $1.00 $3.50
2017年$1.00 $1.00 $1.00 $1.00 $4.00
2018年$1.00 $1.00 $1.00 $1.50 $4.50

解説用に架空の配当履歴を作りました。上記のケースだと、2016年に3.5ドル、2017年に4.0ドル、2018年に4.5ドルの年間配当となっています。見てのとおり年単位で見ればキッチリ増配されています。

しかし、四半期ごとの配当を見ると10四半期連続で同じ配当が続いています。連続増配株は、毎年増配するものとイメージしがちですが、1年以内に増配せずとも連続増配記録を保つことができるわけですね。

補足

リセッション入りして不景気になると、 増配スパンが開きやすくなる傾向があります。

過去のリセッション時には、多くの連続増配株が増配スパンを伸ばしました。

会計年度(FY)の年間配当を基準にした連続増配

この基準では会計年度(FY)1年の年間配当金が前年以下だったときに連続増配がストップします。

暦年と会計年度が一致している銘柄は、どちらの年間配当を基準にしても一緒なので簡単です。では、暦年と会計年度が異なる期間のときはどうなるでしょうか?

会計年度を基準にした年間配当イメージ

上記のように会計年度と暦年にズレがある銘柄は、会計年度を基準に年間配当を計算します。会計年度の年間配当が前年以下になると、会計年度基準の連続増配記録がストップするわけですね。

暦年と会計年度にズレがある銘柄は、暦年基準の連続増配記録が途切れて会計年度基準の連続増配記録だけ継続する場合があります。

ちょっとイメージしにくいと思うので、具体例を出して解説しましょう。パーカー・ハネフィン(PH)という配当王銘柄は、会計年度が7月スタート6月締めとなっています。

暦年の配当履歴

暦年
(CY)
1Q
(1-3月)
2Q
(4-6月)
3Q
(7-3月)
4Q
(10-12月)
年間配当
2015年$0.63$0.63$0.63$0.63$2.52
2016年$0.63$0.63$0.63$0.63$2.52
2017年$0.66$0.66$0.66$0.66$2.64
暦年
(CY)
1Q
(1-3月)
2Q
(4-6月)
3Q
(7-3月)
4Q
(10-12月)
年間
配当
2015年$0.63$0.63$0.63$0.63$2.52
2016年$0.63$0.63$0.63$0.63$2.52
2017年$0.66$0.66$0.66$0.66$2.64

暦年の配当権利落ち日基準でパーカー・ハネフィン(PH)の年間配当を上記に記載しました。暦年基準だと2015年~2016年が2.52ドル、2017年が2.64ドルの年間配当となっていて連続増配記録が途切れています。

会計年度の配当履歴

年度(FY)1Q
(7-9月)
2Q
(10-12月)
3Q
(1-3月)
4Q
(4-6月)
年間配当
2015年$0.48$0.63$0.63$0.63$2.37
2016年$0.63$0.63$0.63$0.63$2.52
2017年$0.63$0.63$0.66$0.66$2.58
年度(FY)1Q
(7-9月)
2Q
(10-12月)
3Q
(1-3月)
4Q
(4-6月)
年間
配当
2015年$0.48$0.63$0.63$0.63$2.37
2016年$0.63$0.63$0.63$0.63$2.52
2017年$0.63$0.63$0.66$0.66$2.58

一方、会計年度基準だと2015年が2.37ドル、2016年が2.52ドル、2017年が2.58ドルの年間配当となり、増配記録が継続しています。

つまり、パーカー・ハネフィン(PH)は会計年度を基準にした連続増配記録で配当王になっているわけです。

暦年の連続増配記録は途切れてしまっているため、配当貴族指数の構成銘柄にパーカー・ハネフィン(PH)が選ばれないことも分かります。

増配開始年(パーカー・ハネフィン)

会計年度(FY)基準暦年(CY)基準
1957年2017年
配当きぞくん

配当きぞくん

このように増配基準が変わるだけで大きな差が出ることもあるのじゃ。

暦年と会計年度が異なる企業のなかには、どちらか一方の増配基準だけを意識する銘柄もあります。

今回取り上げたパーカー・ハネフィン(PH)は、明らかに会計年度基準の増配が意識されているケースです。

会計年度基準も暦年基準と同様に、最大10四半期連続で同じ配当を継続しても増配記録は保たれます。

配当貴族、配当チャンピオン、配当王のような連続増配株は毎年必ず増配するものと思われがちですが、1年以内に増配せずとも連続増配記録を維持することができます。

連続増配株の種類

種類連続増配増配基準
配当王50年以上配当支払い日×暦年or会計年度
配当貴族指数25年以上配当権利落ち日×暦年
配当公爵25年以上増配スパン12ヶ月以内
配当チャンピオン25年以上配当支払い日×暦年 or 会計年度
配当コンテンダー10~24年配当支払い日×暦年 or 会計年度
配当チャレンジャー5~9年配当支払い日×暦年 or 会計年度
種類連続
増配
増配基準
配当王50年
以上
配当支払い日×
暦年or会計年度
配当貴族指数25年
以上
配当権利
落ち日×暦年
配当公爵25年
以上
増配スパン
12ヶ月以内
配当チャンピオン25年
以上
配当支払い日×
暦年 or 会計年度
配当コンテンダー10~24年配当支払い日×
暦年 or 会計年度
配当チャレンジャー5~9年配当支払い日×
暦年 or 会計年度

増配基準が同じものでまとめると、次のようになります。

配当支払い日×暦年 or 会計年度

配当支払い日基準で暦年の年間配当が毎年増配するのが、配当王、配当チャンピオン、配当コンテンダー、配当チャレンジャーの増配基準です。

もし暦年の年間配当が毎年増配されていなかったとしても、会計年度の年間配当が毎年増配されていれば連続増配が継続します。

配当権利落ち日×暦年

配当権利落ち日基準で暦年の年間配当が毎年増配するのが、配当貴族指数です。会計年度の連続増配で配当王になっている銘柄が配当貴族指数に採用されないのはこのためです。

増配スパン12ヶ月以内

25年以上連続で12ヶ月以内の増配スパンを続けてきた米国株のグループには、特に名称がついていません。そこで「配当公爵(Dividend Dukes)」という名前を付けて、銘柄リスト一覧をまとめました。

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