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連続増配銘柄とは?毎年増配しなくてもOKな理由を解説

連続増配銘柄とは?
https://hiromethod.com/wp-content/uploads/a668644cad4033316753495c386d5a86-1.jpgひろめ

『複利のチカラで億り人』のひろめ(@hiromethods)です。

連続増配銘柄は毎年必ず増配しなくてもOKなことをご存知でしょうか?

連続増配銘柄といえば毎年増配するように思いがちですが、場合によっては2年以上増配しなくても連続増配記録を保つことができます。

「なんで毎年増配しないのに連続増配銘柄なの?」という人のために、連続増配とは何なのかをイチから分かりやすく解説します。

連続増配銘柄とは?

連続増配銘柄とは、年間1株配当(DPS)が毎年増え続ける株式のことです。連続増配銘柄の「増配」とは、1株あたりの配当金(DPS)を企業が増やすという意味になります。

補足説明

増配の対義語に「減配」という言葉があります。これは1株当たりの配当金(DPS)を企業が減らすという意味です。

連続増配銘柄は減配されない限り、持ってるだけで受取配当金が増えていきます。増配ペースは保証されておらず、そのときどきで企業ごとに異なります。

連続増配銘柄かどうかの判断基準は、大きく分けて2種類あります。暦年(CY)の年間配当を基準にするか会計年度(FY)の年間配当を基準にするかです。

連続増配基準
  • 暦年(CY)の年間配当を基準にした連続増配
  • 会計年度(FY)の年間配当を基準にした連続増配

暦年のCYは、Calendar Year(カレンダーイヤー)の略で、1月~12月までのことです。会計年度のFYはFiscal Year(フィスカルイヤー)の略で、企業ごとに決められた1年の区切りになります。

会計年度の始期日から約3カ月ごとの期間に分けて四半期決算が発表されます。 会計年度の始期日と終了日を暦年と同じにしている米国企業も多いですね。

暦年(CY)の年間配当を基準にした連続増配

これは配当貴族指数が採用している増配基準でもあります。暦年(CY)1年の年間配当金が前年以下だったときに連続増配がストップするという基準です。

配当貴族指数の場合、暦年の権利落ち日を基準に年間配当を計算することが決められています。

実は、この増配基準だと最大10四半期連続で同じ配当を継続しても増配記録を維持することができます。

暦年(CY)1Q2Q3Q4Q年間配当
2016年$0.50$1.00$1.00$1.00$3.50
2017年$1.00$1.00$1.00$1.00$4.00
2018年$1.00$1.00$1.00$1.50$4.50

解説用に架空の増配履歴を作りました。上記のケースだと、2016年に3.5ドル、2017年に4.0ドル、2018年に4.5ドルの年間配当となっています。見てのとおり年単位で見ればキッチリ増配されています。

しかし、四半期ごとの配当を見ると10四半期連続で同じ配当が続いています。連続増配銘柄は、毎年増配するものとイメージしがちですが、1年以内に増配せずとも連続増配記録を保つことができるわけですね。

MEMO
リセッション入りして不景気になると、 増配スパンが開きやすくなる傾向があります。過去のリセッション時には、多くの連続増配銘柄が増配スパンを伸ばしました。

会計年度(FY)の年間配当を基準にした連続増配

この基準では会計年度(FY)1年の年間配当金が前年以下だったときに連続増配がストップします。

暦年と会計年度が一致している銘柄は、どちらの年間配当を基準にしても一緒なので簡単です。では、暦年と会計年度が異なる期間のときはどうなるでしょうか?

会計年度を基準にした年間配当イメージ

上記のように会計年度と暦年にズレがある銘柄は、会計年度を基準に年間配当を計算します。会計年度の年間配当が前年以下になると、会計年度基準の連続増配記録がストップするわけですね。

暦年と会計年度にズレがある銘柄は、暦年基準の連続増配記録が途切れて会計年度基準の連続増配記録だけ継続する場合があります。

ちょっとイメージしにくいと思うので、具体例を出して解説しましょう。パーカー・ハネフィン(PH)という配当王銘柄は、会計年度が7月スタート6月締めとなっています。

暦年の配当履歴

暦年
(CY)
1Q
(1-3月)
2Q
(4-6月)
3Q
(7-3月)
4Q
(10-12月)
年間配当
2015年$0.63$0.63$0.63$0.63$2.52
2016年$0.63$0.63$0.63$0.63$2.52
2017年$0.66$0.66$0.66$0.66$2.64

暦年の配当権利落ち日基準でパーカー・ハネフィン(PH)の年間配当を上記に記載しました。暦年基準だと2015年~2016年が2.52ドル、2017年が2.64ドルの年間配当となっていて連続増配記録が途切れています。

会計年度の配当履歴

年度(FY)1Q
(7-9月)
2Q
(10-12月)
3Q
(1-3月)
4Q
(4-6月)
年間配当
2015年$0.48$0.63$0.63$0.63$2.37
2016年$0.63$0.63$0.63$0.63$2.52
2017年$0.63$0.63$0.66$0.66$2.58

一方、会計年度基準だと2015年が2.37ドル、2016年が2.52ドル、2017年が2.58ドルの年間配当となり、増配記録が継続しています。

つまり、パーカー・ハネフィン(PH)は会計年度を基準にした連続増配記録で配当王になっているわけです。

暦年の連続増配記録は途切れてしまっているため、配当貴族指数の構成銘柄にパーカー・ハネフィン(PH)が選ばれないことも分かります。

増配開始年(パーカー・ハネフィン)

会計年度(FY)基準暦年(CY)基準
1957年2017年
https://hiromethod.com/wp-content/uploads/2019/11/ee6e4a978673629da98f39cb83b67429-1.jpg
配当きぞくん

このように増配基準が変わるだけで大きな差が出ることもあるのじゃ。

暦年と会計年度が異なる企業のなかには、どちらか一方の増配基準だけを意識する銘柄もあります。

今回取り上げたパーカー・ハネフィン(PH)は、明らかに会計年度基準の増配が意識されているケースです。

会計年度基準も暦年基準と同様に、最大10四半期連続で同じ配当を継続しても増配記録は保たれます。

配当貴族、配当チャンピオン、配当王のような連続増配銘柄は毎年必ず増配するものと思われがちですが、1年以内に増配せずとも連続増配記録を維持することができます。

連続増配銘柄の種類

連続増配銘柄の種類ごとに増配年数と増配基準をまとめました。カッコ内に記載されているのが年間配当の条件になります。

連続増配銘柄の種類
  • 配当チャレンジャー:5年~9年(配当支払い日×暦年 or 会計年度)
  • 配当コンテンダー:10年~24年(配当支払い日×暦年 or 会計年度)
  • 配当貴族:25年以上(配当権利落ち日×暦年)
  • 配当チャンピオン:25年以上(配当支払い日×暦年 or 会計年度)
  • 配当侯爵:25年以上(増配スパン12ヶ月以内)
  • 配当王:50年以上(配当支払い日×暦年or会計年度)

配当支払い日×暦年 or 会計年度

配当支払い日を基準にした暦年の年間配当が毎年増配しているかで判断するのが、配当チャレンジャー/配当コンテンダー/配当チャンピオン/配当王の増配基準です。

もし暦年の年間配当が毎年増配されていなかったとしても会計年度の年間配当が毎年増配されていれば、連続増配年数としてカウントする増配基準でもあります。

配当権利落ち日×暦年

配当権利落ち日を基準にした暦年の年間配当が毎年増配されているかで判断するのが配当貴族指数です。会計年度の年間配当で毎年増配している配当王が、配当貴族指数に選ばれないのはこのためです。

増配スパン12ヶ月以内

25年以上連続で12ヶ月以内の増配スパンを続けてきた銘柄には配当貴族、配当チャンピオンのような名称がありません。そこで「配当公爵(Dividend Dukes)」と名付けました。減配リスクが低い優良米国株です。

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