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配当王とは?50年以上連続して増配を続ける米国株と注目銘柄を紹介

配当王とは?

50年以上連続で1株あたりの配当金を増やし続けている企業のことを言います。まさしく配当の王様にふさわしい名前です。米国株の配当王は、2018年11月時点でなんと27銘柄も存在します。ちなみに、日本株では50年以上連続で増配を続けている企業はありません。

 

配当王の注目銘柄5選

50年以上連続で増配を続けている配当王の中から、市場平均S&P500指数のトータルリターンを長期で上回ってきた注目銘柄を紹介します。EPSがしっかりと長期的に伸びていて株価上昇率が市場平均S&P500を上回っている銘柄を選びました。

注目ポイント

  • 1株利益(EPS)が長期的に伸びている
  • 株価上昇率がS&P500指数を上回っている

ひろめ

増配年数の多い順に注目銘柄を紹介します。

アメリカン・ステイツ・ウォーター(AWR)

カリフォルニアで水道事業を展開する公益企業です。連続増配年数ランキングでトップに君臨しています。世界一長く増配を続けている企業とも言えますね。一般的に公益セクターは業績が安定している代わりに、長期リターンが低いというデメリットがあるセクターですが、このアメリカン・ステイツ・ウォーター(AWR)は過去10年のトータルリターンでもS&P500に圧勝しています。

1株利益(EPS)
2008年0.63ドル
2009年0.81ドル
2010年0.83ドル
2011年1.11ドル
2012年1.41ドル
2013年1.61ドル
2014年1.57ドル
2015年1.60ドル
2016年1.62ドル
2017年1.88ドル

▲EPSがきれいに伸びていますね。過去10年で見ると、前年のEPSを下回ったのは2014年の1回だけです。公益セクターでこれほど安定して業績を伸ばしている銘柄はなかなか見られません。特筆すべき点だと思います。

 

▲2008年1月~2018年10月までの上昇率をS&P500と比較したチャートです。リーマンショックのときには公益株らしい安定した業績で株価が市場平均よりも下がりませんでした。次のリセッションでも同じく株価が下がらないかどうかは未知数ですが、誰もが利用する水道事業を手掛けているだけに業績の安定感はバツグンです。

 

スリーエム(MMM)

資本財セクターのコングロマリッドです。事業部門は「工業製品、電子&電気機器、交通安全&グラフィックス製品、家庭用品、ヘルスケア製品」の5つに分かれています。連続増配年数は60年以上で、身近な製品だとポストイット(付箋)が有名ですね。

1株利益(EPS)
2008年4.89ドル
2009年4.52ドル
2010年5.63ドル
2011年5.69ドル
2012年6.32ドル
2013年6.72ドル
2014年7.49ドル
2015年7.58ドル
2016年8.16ドル
2017年9.17ドル

▲EPSがきれいに上昇を続けています。これほど安定して上昇を続ける企業はなかなかお目にかかれません。連続増配年数60年超えの配当王で、この業績は素晴らしいです。

 

▲2008年1月~2018年10月までの上昇率をS&P500と比較したチャートです。2018年に入ってからの下げが目立ちますがそれでもまだ市場平均には勝っています。

 

ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)

ヘルスケアセクター唯一の配当王がこのジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)です。事業部門は「医薬品、医療機器、一般消費者向け製品」の3つを手掛けています。コンタクトレンズのアキビューシリーズ、マウスウォッシュのリステリンが日本では有名ですね。

 
2008年4.57ドル
2009年4.40ドル
2010年4.78ドル
2011年3.49ドル
2012年3.86ドル
2013年4.81ドル
2014年5.70ドル
2015年5.48ドル
2016年5.93ドル
2017年0.47ドル

▲2017年はトランプ大統領の税制改革による特殊要因でEPSが下がっています。特殊要因を除いたEPSは今後も上昇傾向が続く見込みですので2017年のEPSは特に気にする必要はありません。長期で見ると安定してEPSが増えてるのが分かりますね。

 

▲2008年1月~2018年10月までの上昇率をS&P500と重ねたチャートです。過去10年の株価上昇率が市場平均(S&P500指数)を上回っています。詳しい株価上昇率の比較は別のページで解説したのでリンク貼っておきますね。

 

ランカスター・コロニー(LANC)

ランカスター・コロニーは食品メーカーです。ドレッシングやソースをはじめとする様々な食品を製造販売しています。売上の約95%がアメリカ国内となっているため、日本では聞いたことない人が大半だと思います。国内ネット証券ではマネックス証券のみの取り扱いとなっているようです。

1株利益(EPS)
2008年1.64ドル
2009年3.17ドル
2010年3.86ドル
2011年3.41ドル
2012年3.38ドル
2013年3.79ドル
2014年3.69ドル
2015年3.72ドル
2016年4.44ドル
2017年4.20ドル

▲ランカスター・コロニーのEPSは、ここ10年で横ばい~やや上昇傾向にあります。リーマンショックのときに業績の打撃を受けているのが少し気になるところではありますが、それ以外は安定しています。

 

▲2008年1月~2018年10月までの上昇率をS&P500と比較したチャートです。2018年10月までの株価が凄まじい勢いで上昇しています。ここ最近の株価は上昇がかなり急で割高になっている印象ですので注意が必要です。

 

ホーメルフーズ(HRL)

ホーメルフーズは食肉製品ブランドの製造販売を行う食品メーカーです。約95%の売上がアメリカ国内を占めています。スパムメールの語源となった缶詰SPAMを作っているのがこの会社です。

1株利益(EPS)
2008年0.52ドル
2009年0.63ドル
2010年0.73ドル
2011年0.87ドル
2012年0.93ドル
2013年0.97ドル
2014年1.12ドル
2015年1.27ドル
2016年1.64ドル
2017年1.57ドル

▲EPSが非常に安定して伸びているのが分かります。過去10年で見ると、前年のEPSを下回ったのは2017年の1回だけでした。配当王でこの業績はすごいです。

 

▲2008年1月~2018年10月までの上昇率をS&P500と比較したチャートです。2016年~2018年にかけて株価が一旦大きく下がっています。2015年で短期的に株価が上がりすぎた調整が入ったと考えられます。

 

配当王の注目銘柄まとめ

50年連続で増配を続けている配当王のなかから市場平均(S&P500指数)を長期的に上回ってきた銘柄を紹介しました。どれも素晴らしい企業ばかりです。

 

これだけ長期的に増配を続けてこれたのは、業績を伸ばし続けることができているからに他なりません。バフェットの言葉を借りるなら「ワイドモート」のある事業を手掛けている可能性が極めて高いと言えます。

 

今回紹介した銘柄は業績が伸び続けているだけにPERが高く株価下落のリスクが大きいように思うかもしれません。たしかに株価が急騰している状況で購入すれば直後に急落が待っているかもしれません。そこで、粘り強く株価が下がるのを待って少し割安になったタイミングで購入すればポートフォリオのトータルリターンを底上げしてくれる可能性を十分秘めていると思います。

 

言うまでもなく、どんなに素晴らしい銘柄だったとしても1銘柄に全財産を振り分けるような集中投資はすべきではありません。配当王で業績好調な銘柄は、EPSが伸びる前提のバリエーション(PER)で株価が決まっているため、成長が停滞すると株価は急落しやすいリスクがあります。リスクリターンのバランスを考えたら、最低でも5~10銘柄に分散投資するのが基本です。

 

今回紹介した銘柄は配当利回りが低い反面、毎年の増配率は高い傾向があります。長期で保有してうまくいけば、配当利回りも上がり、株価も上がっていいことづくめです。配当王のような素晴らしい企業の株をそこそこ割安な株価で購入することが、普通の人でもS&P500のトータルリターンに勝てる再現性の高い方法だと私は考えています。