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イリノイ・ツール・ワークス(ITW)の配当・決算データから割安な株価と買い時を分析

【ITW】株価データ分析
https://hiromethod.com/wp-content/uploads/a668644cad4033316753495c386d5a86-1.jpgひろめ

複利ふくりのチカラでおくびと』の“ひろめ”(@hiromethods)です。

技術評論社から出ている書著『バリュー投資家のための「米国株」データ分析』で、株価が割安かどうかの判断基準は企業ごとに異なることを書きました。

そこで今回は、イリノイ・ツール・ワークス(ITW)の株価が割安なときのPER/PSR/PBR/配当利回りを具体的に解説します。

先に結論
ITW】割安な株価の目安
  • PER:16.83倍以下
  • PSR:1.62倍以下
  • PBR:2.77倍以下
  • 配当利回り:2.68%以上

※分析期間:2009/1/2~2020/8/7

https://hiromethod.com/wp-content/uploads/2019/11/ee6e4a978673629da98f39cb83b67429-1.jpg配当きぞくん

ITWは資本財セクターじゃな。

業績データ

1株あたり利益(EPS)

ITW|イリノイ・ツール・ワークス調整後希薄化EPS

上記は会計年度(1Q~4Q)の調整後希薄化EPSです。2014年度以降は毎年プラス成長が続いています。

計算に使ったデータ
  • 株価:1日の終値(Close)
  • 希薄化EPS:Net Income Per Share:Diluted

PERの計算に使用したEPS(1株あたり利益)は、直近4四半期の調整後希薄化EPS(non-GAAP)を合計したものです。一貫性のある比較を行うため、Form-8Kに一過性の損益が記載されたときは希薄化EPSから差し引いて調整後希薄化EPSにしています。

EPSの用語解説

1株あたり利益|EPSの種類米国株に出てくるEPSの種類|GAAPとnon-GAAP/BasicとDilutedの違いを解説

データ引用元(英語サイト)

参考 Illinois Tool Works Inc. (ITW) Stock Historical PricesYahoo! Finance 参考 EDGAR Search ResultsSEC公式ホームページ

PERの長期推移

ITW|イリノイ・ツール・ワークス実績PER推移
2009/1/2~2020/8/7

上記は1日ごとの実績PERをグラフ化したものです。PERが15倍付近のところで反発しやすい傾向にあることが確認できます。

株価チャート


直近1年のEPS

調整後希薄化EPS6.87ドル

※ 2020年7月31日発表データ

計算フォームに上記の株価と直近1年のEPSを入力すると、最新の実績PERが出てきます。

PER計算フォーム

÷
0

PER推移グラフデータ

最大値27.74倍
中央値19.60倍
最小値8.08倍
割安の目安16.83倍
割高の目安21.58倍

※期間:2009/1/2~2020/8/7

PERの判断基準
  • 第一四分位数:割安の目安
  • 第二四分位数:中央値
  • 第三四分位数:割高の目安

用語解説 四分位数を使ったバリュエーション判断

1株あたり売上高(SPS)

ITW|イリノイ・ツール・ワークス1株あたり売上高(SPS)

上記は会計年度(1Q~4Q)の1株あたり売上高です。増減を繰り返しながらも、長期スパンでは伸びていることが分かります。

計算に使ったデータ
  • 株価:1日の終値(Close)
  • 四半期売上高:Operating Revenue
  • 発行済株式数:Shares of Common Stock Outstanding During the Period:Average assuming dilution

下記グラフのPSRは、直近1年の実績PSRになります。具体的な計算手順は次のように求めています。

直近1年の1株あたり売上高(SPS)

=直近4四半期の合計売上高 ÷ 直近四半期の希薄化後平均発行済株式数

グラフの実績PSR

=1日の終値 ÷ 直近1年の1株あたり売上高(SPS)

データ引用元(英語サイト)

参考 Illinois Tool Works Inc. (ITW) Stock Historical PricesYahoo! Finance 参考 EDGAR Search ResultsSEC公式ホームページ

PSRの長期推移

ITW|イリノイ・ツール・ワークス実績PSR推移
2009/1/2~2020/8/7

上記は1日ごとの実績PSR(株価売上高倍率)をグラフ化したものです。2012年から続いてきたPSRの上昇トレンドは、2020年3月のコロナショックで崩れています。

株価チャート


直近1年のSPS

1株あたり売上高(SPS)40.14ドル

※2020年7月31日発表データ

計算フォームに上記の株価と直近1年のSPSを入力すると、最新の実績PSRが出てきます。

PSR計算フォーム

÷
0

PSR推移グラフデータ

最大値4.75倍
中央値2.43倍
最小値0.81倍
割安の目安1.62倍
割高の目安3.28倍

※期間:2009/1/2~2020/8/7

PSRの判断基準
  • 第一四分位数:割安の目安
  • 第二四分位数:中央値
  • 第三四分位数:割高の目安

用語解説 四分位数を使ったバリュエーション判断

1株あたり純資産(BPS)

ITW|イリノイ・ツール・ワークス1株あたり純資産(BPS)

上記は会計年度末(4Q)の1株あたり純資産です。2014年度以降はBPSが減少傾向にあることが確認できます。

計算に使ったデータ
  • 株価:1日の終値(Close)
  • 株主純資産:Total stockholders’ equity
  • 発行済株式数:Shares of Common Stock Outstanding During the Period:Average assuming dilution

下記グラフのPBRは、直近四半期の実績PBRになります。具体的な計算手順は次のように求めています。

直近四半期のBPS

=直近四半期の株主純資産 ÷ 直近四半期の希薄化後平均発行済株式数

グラフの実績PBR

=1日の終値 ÷ 直近四半期のBPS

データ引用元(英語サイト)

参考 Illinois Tool Works Inc. (ITW) Stock Historical PricesYahoo! Finance 参考 EDGAR Search ResultsSEC公式ホームページ

PBRの長期推移

ITW|イリノイ・ツール・ワークス実績PBR推移
2009/1/2~2020/8/7

上記は1日ごとの実績PBR(株価純資産倍率)をグラフ化したものです。BPSが減少しても株価が堅調に推移してきたことで、PBRは長期的に上昇し続けています。

株価チャート


直近四半期のBPS

1株あたり純資産(BPS)7.43ドル

※2020年7月31日発表データ

計算フォームに上記の株価と直近四半期のBPSを入力すると、最新の実績PBRが出てきます。

PBR計算フォーム

÷
0

PBR推移グラフデータ

最大値26.28倍
中央値4.41倍
最小値1.74倍
割安の目安2.77倍
割高の目安11.04倍

※期間:2009/1/2~2020/8/7

PBRの判断基準
  • 第一四分位数:割安の目安
  • 第二四分位数:中央値
  • 第三四分位数:割高の目安

用語解説 四分位数を使ったバリュエーション判断

配当データ

配当利回りの長期推移

計算に使ったデータ
  • 株価:1日の終値(Close)
  • 四半期配当:Amount

増配が行われたときは、配当権利落ち日を基準に1株配当(DPS)を切り替えています。株価と1株配当どちらも株式分割を調整した数値を使って求めた配当利回り推移となります。

1株配当(DPS)

=直近四半期の1株配当×4

グラフの配当利回り

=1株配当(DPS) ÷ 1日の終値

データ引用元(英語サイト)

参考 Illinois Tool Works Inc. (ITW) Stock Historical PricesYahoo! Finance 参考 Dividend HistoryITW
ITW|イリノイ・ツール・ワークス配当利回り推移
1990/1/2~2020/8/7

上記は1日ごとの配当利回りをグラフ化したものです。リーマンショック以降の長期的なダウントレンドが2018年に途切れている様子が見て取れます。

年間配当

年間1株あたり配当金4.28ドル

株価チャート


計算フォームに上記の年間1株あたり配当金と株価を入力すると、最新の配当利回りが出てきます。

配当利回り計算フォーム

÷
0%

配当利回り推移グラフデータ

最大値4.73%
中央値2.41%
最小値1.73%
割安の目安2.68%
割高の目安2.08%

※期間:2009/1/2~2020/8/7

配当利回りの判断基準
  • 第一四分位数:割高の目安
  • 第二四分位数:中央値
  • 第三四分位数:割安の目安

用語解説 四分位数を使ったバリュエーション判断

配当履歴

イリノイ・ツール・ワークスの会計年度は暦年と一緒です。そのため、暦年と会計年度の年間配当は全く同じになります。

暦年
(CY)
1Q
(1-3月)
2Q
(4-6月)
3Q
(7-9月)
4Q
(10-12月)
年間配当増配率
1990年$0.01875$0.01875$0.0225$0.0225$0.0825
1991年$0.0225$0.0225$0.0225$0.0225$0.099.1%
1992年$0.0225$0.0225$0.0275$0.030$0.102513.9%
1993年$0.030$0.030$0.030$0.0325$0.122519.5%
1994年$0.0325$0.0325$0.0375$0.0375$0.1414.3%
1995年$0.0375$0.0375$0.0425$0.0425$0.1614.3%
1996年$0.0425$0.0425$0.0475$0.0475$0.1812.5%
1997年$0.0475$0.06$0.06$0.06$0.227526.4%
1998年$0.06$0.06$0.075$0.075$0.2718.7%
1999年$0.075$0.075$0.09$0.09$0.3322.2%
2000年$0.09$0.09$0.10$0.10$0.3815.2%
2001年$0.10$0.10$0.11$0.11$0.4210.5%
2002年$0.11$0.11$0.115$0.115$0.457.1%
2003年$0.115$0.115$0.12$0.12$0.474.4%
2004年$0.12$0.12$0.14$0.14$0.5210.6%
2005年$0.14$0.14$0.165$0.165$0.6117.3%
2006年$0.165$0.165$0.21$0.21$0.7523.0%
2007年$0.21$0.21$0.28$0.28$0.9830.7%
2008年$0.28$0.28$0.31$0.31$1.1820.4%
2009年$0.31$0.31$0.31$0.31$1.245.1%
2010年$0.31$0.31$0.34$0.34$1.304.8%
2011年$0.34$0.34$0.36$0.36$1.407.7%
2012年$0.36$0.36$0.38$0.38$1.485.7%
2013年$0.38$0.38$0.42$0.42$1.608.1%
2014年$0.42$0.42$0.485$0.485$1.8113.1%
2015年$0.485$0.485$0.55$0.55$2.0714.4%
2016年$0.55$0.55$0.65$0.65$2.4015.9%
2017年$0.65$0.65$0.78$0.78$2.8619.2%
2018年$0.78$0.78$1.00$1.00$3.5624.5%
2019年$1.00$1.00$1.07$1.07$4.1416.3%
2020年$1.07$1.07$1.14$1.14$4.426.8%

※基準:配当権利落ち日

四半期配当および年間配当は株式分割を調整しています。現在の1株あたりに換算した配当金額になります。

増配率推移

ITW|イリノイ・ツール・ワークス増配率推移(1991年~2003年)
ITW|イリノイ・ツール・ワークス増配率推移(2004年~2014年)
ITW|イリノイ・ツール・ワークス増配率推移(2015年~2020年)

上記は先ほどの四半期配当表にあった増配率をグラフ化したものです。「暦年×配当権利落ち日 or 配当支払日」を基準にした年間配当の増配率になります。

配当性向

計算に使ったデータ
  • 希薄化EPS:Net Income Per Share:Diluted
  • 四半期配当:Amount

配当性向の計算に使用したEPS(1株あたり利益)は、直近4四半期の調整後希薄化EPS(non-GAAP)を合計したものです。一貫性のある比較を行うため、Form-8Kに一過性の損益が記載されたときは希薄化EPSから差し引いて調整後希薄化EPSにしています。

増配が行われたときは、配当権利落ち日を基準に1株配当(DPS)を切り替えています。EPSと1株配当どちらも株式分割を調整した数値を使って配当性向を求めています。

1株配当(DPS)

=直近四半期の1株配当×4

グラフの配当性向

=1株配当(DPS) ÷ 直近4四半期の調整後希薄化EPS

データ引用元(英語サイト)

参考 EDGAR Search ResultsSEC公式ホームページ 参考 Dividend HistoryITW
ITW|イリノイ・ツール・ワークス配当性向推移

上記は直近1年の調整後希薄化EPSを使って計算した配当性向推移となります。2020年2Q決算時点の配当性向は62%で増配余力は残っています。

連続増配年数

連続増配年数46年
直近増配(権利落ち日)2020年9月29日
配当権利落ち月3月/6月/9月/12月
配当支払い月1月/4月/7月/10月

増配ステータス

配当貴族指数
配当チャンピオン
配当王×
配当公爵×

発行済株式数

グラフの使用データ
  • 発行済株式数:Shares of Common Stock Outstanding During the Period:Average assuming dilution

データ引用元(英語サイト)

参考 EDGAR Search ResultsSEC公式ホームページ

赤の棒グラフが発行済株式数になります。各年の発行済株式数は、第4四半期平均の希薄化後発行済株式数を記載しています。

青の線グラフが対前年比の割合を示しています。パーセントの数字がマイナスだと自社株買いが優勢、プラスだと新規発行数が優勢の年だったことになります。

ITW|イリノイ・ツール・ワークス発行済株式数

自社株買いの期待ができる

イリノイ・ツール・ワークスの発行済株式数は10年以上も連続で毎年減り続けています。

よって、自社株買いで株主還元する方針を明確に持っていることが分かります。

株価データ分析まとめ

PERだけが長期的な横ばい傾向でほぼ一定の範囲に収まっているのに対し、PSRやPBR、配当利回りは長期的に一方向の動きとなっています。

したがって、イリノイ・ツール・ワークスの株価はPERを軸に動いてきたことが分かります。

株価のバリュエーション判断では、ひとつの指標だけでなく複数指標で割安かどうかを見ることが必須となります。

そのため、PERを最重視しながら、PSRやPBR、配当利回りも補助的な判断材料のひとつとして見ていく必要があると考えています。