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配当王とは?銘柄リスト一覧&25年間の長期リターンを独自計算した結果

配当王とは?

配当王の平均リターンは、長期的に市場平均株価(S&P500指数)を上回ってきたことをご存知でしょうか?

この記事では、

  • そもそも配当王って何?
  • 配当王の銘柄リスト一覧は?
  • 配当王の長期リターンはどうなの?

といった疑問にお答えします。

それぞれのトピックについて、かなりしっかりと解説するので、この記事を最後まで読むと配当王についての知識がバッチリ身に付くと思います。

筆者の自己紹介を簡単にしておくと、投資歴5年以上で、技術評論社から米国株の書籍も出版しています。

というわけで、まずは「配当王の意味が分からない!」という人のために、用語の意味から解説します。

この記事は、技術評論社から出ている著書の中身をブログ用に見やすく編集したものです。

出版社のご厚意で本の無料公開が実現しました。ぜひ最後までお読み下さい。

この記事を書いた人
ひろめ

複利のチカラで億り人

ひろめ

プロフィール

個人投資家/ブログで無料公開した米国株の著書が累計1万部突破/日本で初めて連続増配株の定義を明確に説明した本の著者プロフィール詳細運営ポリシー

配当王の定義

配当王とは、50年以上連続で1株あたりの年間配当金を増やし続けている銘柄のことです。英語ではDividend Kingsといいます。

50年以上の連続増配というのは、数多くの不況を乗り越えて増配し続けなければ達成できない偉大な記録です。まさしくキングの名にふさわしい銘柄たちです。

配当王の増配基準

配当王の増配基準は、配当チャンピオンと同じで2種類あります。

配当王の増配基準

  • 配当支払い日×暦年(CY)の年間配当が増えているか
  • 配当支払い日×会計年度(FY)の年間配当が増えているか

配当支払い日を基準にした暦年(CY)もしくは会計年度(FY)の年間配当が増えているかどうかで判断されます。

増配基準の優先順位は「配当支払い日×暦年(CY)」⇒「配当支払い日×会計年度(FY)」の順序になります。

毎年必ず増配するとは限らない

配当王は毎年必ず四半期配当を増配させるわけじゃありません。最大10四半期連続で四半期配当を増配しなくても年間配当は増配できるので、そこは勘違いしないようにしましょう。

配当王の銘柄リスト

Ticker企業名セクター
ABMABMインダストリーズ資本財
AWRアメリカン・ ステイツ・ウォーター公益
BDXベクトン・ディッキンソンヘルスケア
BKHブラック・ヒルズ公益
CBSHコマース・バンクシェアーズ金融
CINFシンシナティ・ ファイナンシャル金融
CLコルゲート・パルモリーブ生活必需品
CWTカリフォルニア・ ウォーター・サービス公益
EDコンソリデーテッド・エジソン公益
DOVドーバー資本財
EMRエマソン・エレクトリック資本財
FRTフェデラル・リアルティ・インベストメント・トラスト不動産
FULHBフラー素材
GPCジェニュイン・パーツ一般消費財
GRCゴーマン・ラップ資本財
GWWW.W.グレインジャー資本財
ITWイリノイ・ツール・ワークス資本財
HRLホーメル・フーズ生活必需品
JNJジョンソン・ エンド・ジョンソンヘルスケア
KMBキンバリー・クラーク生活必需品
KOコカ・コーラ生活必需品
LANCランカスター・コロニー生活必需品
LOWロウズ一般消費財
MOアルトリアグループ生活必需品
MSAMSAセーフティー資本財
MSEXミドルセックス・ウォーター公益
NDSNノードソン資本財
NFGナショナル・フューエル・ガス公益
NUEニューコア素材
NWNノースウェスト・ ナチュラル・ガス公益
PEPペプシコ生活必需品
PGプロクター・ アンド・ギャンブル生活必需品
PHパーカー・ハネフィン資本財
PPGPPGインダストリーズ素材
RPMRPMインターナショナル素材
SCLステファン素材
SJWSJW公益
SPGIS&Pグローバル金融
SWKスタンレー・ブラック ・アンド・デッカー資本財
SYYシスコ生活必需品
TGTターゲット一般消費財
TNCテナント資本財
TRトーツィー・ロール ・インダストリーズ生活必需品
UVVユニバーサル生活必需品
WMTウォルマート生活必需品

OTC銘柄のファーマーズ&マーチャンツ・バンコープ(FMBC)は除外しています。

OTC銘柄とは?

Over The Counterの略で、株式市場を介さずに直接売買される非上場銘柄のことです。

Check 【配当王45銘柄】本日の株価上昇率ランキング&リアルタイム株価チャート一覧

配当王のセクター分布

セクター銘柄数割合
素材511.1%
資本財1124.4%
一般消費財36.7%
生活必需品1226.7%
ヘルスケア24.4%
金融36.7%
公益817.8%
不動産12.2%
合計45100%

エネルギーセクター/情報技術セクター/コミュニケーション・サービスセクターには配当王に該当する銘柄はないので、表の記載も省略しています。

配当王とS&P500指数の株価上昇率

配当王のパフォーマンスは、配当貴族指数のように計測されているわけではありません。

そこで、市場平均とのリターン差を把握するために配当王全銘柄の株価上昇率を平均してS&P500指数と比較することにしました。

長期リターン比較

配当王の平均リターンは、同一期間の株価上昇率を1銘柄ずつ算出して平均したものになります。配当金(分配金)を含まない純粋な株価だけの比較です。

配当王 vs S&P500指数
1999/1/4~2024/1/2

1999年1月4日終値を100%にあわせて、2024年1月2日までの株価上昇率をグラフにしました。S&P500指数の株価データは「^GSPC」を使っています。

MEMO
OTC銘柄のファーマーズ&マーチャンツ・バンコープ(FMBC)は平均リターンから除外しています。

上記のとおり、配当王(平均)がS&P500指数のリターンを大きく上回っています。1999年~2024年の25年間で配当王(平均)は約6.44倍、S&P500指数は約3.86倍という結果になりました。

ただ、ここで注意しておきたいことが2点あります。

注意

  • 生存バイアスがかかっている
  • リバランスが行われていない

配当王(平均)のパフォーマンスには、途中で連続増配記録がストップした銘柄は含まれてません。減配銘柄や増配が途切れた銘柄は全体のパフォーマンスを落とす要因になるため、連続増配記録が途中で途切れた銘柄が含まれてない部分は差し引いて見る必要があります。

25年で一度もリバランスを行わないというのも非現実的な話です。そこで、次は毎年年初に配当王を均等リバランスしたときの年次リターンも比較してみることにします。

1年ごとの年次リターン比較

1年ごとのリターンを年初(終値)と年末(終値)で比較します。配当金(分配金)を含まない株価上昇率になります。

年次リターン(過去25年)

期間配当王S&P500リターン差
1999年+5.98%+19.64%-13.66%
2000年+12.09%-9.27%+21.37%
2001年+12.13%-10.53%+22.66%
2002年-6.75%-23.80%+17.05%
2003年+19.21%+22.32%-3.11%
2004年+16.15%+9.33%+6.82%
2005年+3.50%+3.84%-0.35%
2006年+16.90%+11.78%+5.12%
2007年+3.73%+3.65%+0.07%
2008年-20.58%-37.58%+17.00%
2009年+18.54%+19.67%-1.13%
2010年+14.31%+11.00%+3.31%
2011年+1.88%-1.12%+3.00%
2012年+13.22%+11.68%+1.54%
2013年+24.92%+26.39%-1.47%
2014年+9.95%+12.39%-2.44%
2015年-1.68%-0.69%-0.99%
2016年+24.72%+11.24%+13.48%
2017年+11.30%+18.42%-7.11%
2018年-3.70%-7.01%+3.31%
2019年+25.56%+28.71%-3.15%
2020年+2.81%+15.29%-12.48%
2021年+23.89%+28.79%-4.90%
2022年-8.09%-19.95%+11.86%
2023年+1.86%+24.73%-22.87%
平均+8.87%+6.76%+2.12%

過去25年の平均年次リターンでも配当王(平均)がS&P500指数をアウトパフォームしていることが分かります。年次リターンの勝率も52%(13勝12敗)で、配当王がS&P500指数に勝ち越しています。

25年平均の年次リターンで+1%以上の差がついていることからも分かるように、配当王(平均)が市場平均を上回るのは必然の結果であると考えることができます。

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