【MO】アルトリアグループは長期投資家必見の高配当な連続増配タバコ株

【MO】アルトリアグループの売上は米国100%

アルトリアグループ(MO)は、もともとフリップモリス(PM)の米国部門でした。タバコ事業は訴訟リスクが常に潜んでいます。特に、アメリカは訴訟大国です。そこで、訴訟リスクを切り離すためにフィリップモリス(PM)からアルトリアグループ(MO)が分社化しました。2008年に米国内の事業だけが切り離されてアルトリアグループ(MO)になった格好です。したがって、同社の売上はすべて米国内100%ということになります。

主な事業内容はタバコです。無煙タバコも含めると、全体の95%以上がタバコで占められています。ほんの少しだけワイン事業の売上もあります。

以下の円グラフは、事業別売上高の割合です。タバコは紙巻タバコ、無煙タバコはiQOS(アイコス)の売上になります。無煙タバコは発売当初、店頭で売り切れが続出するほど人気を博しました。時代の流れとともに、今後は紙巻タバコから無煙タバコにシフトチェンジする人が増えて、無煙タバコの売上が伸びていく見通しです。

無煙タバコは、電子タバコとも言われます。従来の紙巻タバコより利益率が高いのが無煙タバコ(IQOS)です。したがって、無煙タバコの売り上げが伸びると全体の利益が押し上げられることになります。

タバコ産業らしく売上高は非常に安定しています。タバコ業界は全体として縮小傾向ですが、値上げにすることで売上と利益を伸ばすことに成功しています。

【MO】アルトリアグループの1株利益(EPS)と配当性向、増配率

2008年~2016年の1株あたりの利益(EPS)と配当性向は、以下のようになっています。フィリップモリス(PM)から分社化した後の2008年からのデータになります。

※2016年のEPS(青)だけ飛び抜けています。これは特殊要因によるものです。

アルトリアグループはアンハイザー・ブッシュ・インベブ(BUD) の株式を10%も保有しています。アンハイザー・ブッシュ・インベブ(BUD) がSABミラー社を買収したことで、間接的に会計上の利益が2016年だけ増えた格好です。そのため、2016年の1株利益(EPS)が増えています。これは一時的なものですので、2018年からはまた通常の1株利益(EPS)に戻ります。

リーマンショックの影響で2009年だけ1株利益(EPS)が減少しました。しかし、それ以外の年は常に前年比を超える右肩上がりの業績を出しています。業績がこれだけ安定して成長すれば、株価も当然上がります。2008年~2016年の株価上昇率は年平均12.38%でした。市場平均を上回っています。高配当にも関わらず、株価がここまで上昇する銘柄はなかなかありません。かなり驚異的なパフォーマンスだと思います。

EPS 1株配当 配当性向 増配率
2008年 2.36 1.68 71%
2009年 1.54 1.32 86% -21.4%
2010年 1.87 1.46 78% 10.6%
2011年 1.64 1.58 96% 8.2%
2012年 2.06 1.70 83% 7.6%
2013年 2.26 1.84 81% 8.2%
2014年 2.56 2.00 78% 8.7%
2015年 2.67 2.17 81% 8.5%
2016年 7.28 2.35 32% 8.3%

配当性向は、概ね80%前後で推移しています。2016年の配当性向が低いのは、先ほども書いたようにSABミラーを買収したことによる特殊要因です。一時的なものですので、配当性向も80%前後に戻ることになります。

連続増配年数は8年です。配当性向が80%前後であるため増配余力があまり残されていないように思いますが、実際のところ毎年8%も増配しています。これはEPSが伸びづつけているからこそできる技です。

裏を返せば、業績が伸び悩んだときに増配ペースの鈍化や株価下落などのリスクが出てくることになります。ですが、タバコ事業の収益は非常に安定しているため、過度に心配する必要はないでしょう。今後もこのペースで業績と配当が伸びていく可能性が高いです。

・四半期ごとの配当金

上記の配当金は1年分の合計額でしたので、四半期配当の増配履歴も載せておきます。増配は第3四半期分の配当から実施されます。

四半期配当 増配率
2008年3Q 0.32ドル
2009年3Q 0.34ドル 6.3%
2010年3Q 0.38ドル 11.8%
2011年3Q 0.41ドル 7.9%
2012年3Q 0.44ドル 7.3%
2013年3Q 0.48ドル 9.1%
2014年3Q 0.52ドル 8.3%
2015年3Q 0.565ドル 8.7%
2016年3Q 0.61ドル 8.0%
2017年3Q 0.66ドル 8.2%

長期格付けは、S&P500でA-(上から7番目)、ムーディーズでA3(上から7番目)、フィッチレーティングでA-(上から7番目)となっています。

格付け会社 格付け
S&P500 A-(上から7番目)
ムーディーズ A3(上から7番目)
フィッチレーティング A-(上から7番目)

【MO】アルトリアグループの営業利益率

2007年から2016年の営業利益率は以下のように推移しています。

ここ10年の平均は39.1%でした。これほどまでに利益率が高い銘柄はめずらしいです。しかも、毎年少しづつ営業利益率が上がっています。これだけ高い経営効率であれば、トータルリターン(配当金+株価上昇)が市場平均を上回るのも納得できます。

【MO】アルトリアグループの発行済株式数と自社株買い

アルトリアグループの発行済株式数と自社株買いの割合は以下の通りです。

自社株買いによって発行済株式数が着実に減っているのが分かると思います。年によって自社株買いの割合にバラつきがありますが、概ね1%前後の年が多かったです。

発行済株式数 自社株買いの割合
2008年 2084百万株 1.5%
2009年 2071百万株 0.6%
2010年 2079百万株 -0.4%
2011年 2064百万株 0.7%
2012年 2024百万株 1.9%
2013年 1999百万株 1.2%
2014年 1978百万株 1.1%
2015年 1961百万株 0.9%
2016年 1952百万株 0.5%

【MO】アルトリアグループ株価チャートの分析

フィリップモリス(PM)から分社化した2008年4月~2017年11月までの長期チャートです。

株価60ドルあたりで少なくとも過去に5回は株価が反発しています。チャートがきれいな右肩上がりすぎてサポートラインは60ドルくらいしか見当たりません。ここが買いタイミングだったと思います。

2017年6月の高値77ドルから60ドルに急落しています。これはアメリカFDA(アメリカ食品医薬品局)がタバコ1本のニコチン含有量を依存症にならない水準まで引き下げる規制をかける検討に入ったことが原因です。まだ正式決定したわけではありませんが、仮にこのような規制が行われたとしても業績への影響は限定的で、過度な心配は不要だと考えています。

参考までに株価65ドルのバリュエーションを載せておきます。

株価 65ドル
予想EPS 3.29ドル
予想PER 19.75倍
1株配当 2.64ドル
配当利回り(税引前) 4.06%
配当支払い月 1月/4月/7月/10月
増配発表 毎年8月の決算

65ドルでも配当利回り4%を超えています。欲を言えば60ドル付近で買えたらいいのは百も承知ですが、このあたりで買っても長期投資家にとって十分なリターンが見込めると思います。アルトリアグループ(MO)は米国株なので、配当の二重課税があるのは注意しておきたいところです。

詳細 配当金生活に米国株は向いてない?配当の二重課税問題は意外に深刻だった

【MO】アルトリアグループ銘柄分析まとめ

毎年8%の増配と1株利益(EPS)の成長がトータルリターンを押し上げてくれる銘柄ですね。長期で保有ながら受け取った配当を再投資するだけで、市場平均を上回るリターンを上げてきた数少ない個別株のひとつです。ジェレミー・シーゲル博士の著書「株式投資の未来」でも分社化前のフィリップモリス(PM)がシーゲル銘柄第1位に輝いています。

FDAによるニコチン規制の件で、めずらしく株価が下がりました。チャート的に押し目をつけています。ここがチャンスかもしれないですし、また下がるかもしれません。過去には配当利回り5%をつけていました。現在の配当利回りは4%です。

タバコを吸う習慣のある人は、なかなか止めることができません。あのバフェットもこのように言っています。

習慣とは非常に軽いものであり普段はその存在に気づかない。だが一度意識すると非常に重く断ちがたいものであることがわかる。

ーウォーレン・バフェット

そのため、将来の売上が読みやすく非常に安定感があります。逆にリスク要因としては、訴訟リスク、規制リスクなどが上げられます。

タバコは決していいものとは言えませんが、市場平均を上回るパフォーマンスを長期的に上げてきた個別株です。長期投資するなら購入する価値はあると思います。

関連記事です。長期で市場平均を上回る銘柄といったらバークシャー・ハサウェイ(BRK.B)がは外せません。配当を出さない銘柄ですが、トータルリターンはかなり優秀です。長期投資家なら是非持っておきたい銘柄です。

バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)と配当貴族指数は、長期的に米国株の市場平均(S&P500)を上回るリターンを上げてきた投資...

こちらは分社化した後のフィリップモリス(PM)です。アルトリアグループ(MO)とフィリップモリス(PM)を両方持てば、分社化前のフィリップモリス(PM)を保有しているのと同じという考え方もあります。

【PM】フィリップモリスは配当の現地課税がほぼゼロ フィリップモリス(ディッカーシンボル:PM)は、米国株でありながら配当の現地課税が...

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