ウォーレン・バフェットが経営するバークシャー・ハサウェイ(BRK.B)は、米国株の市場平均株価(S&P500指数)のトータルリターンを長期的に上回ってきました実績があります。
そこで今回は、2017年はバークシャー・ハサウェイ(BRK.B)がS&P500指数に勝てたのかを振り返りたいと思います。
目次
【2017年】バークシャー・ハサウェイ(BRK.B) vs S&P500(VOO)
バークシャー・ハサウェイと比較するS&P500指数は、VOO(バンガード・S&P500 ETF)です。このVOOは、ウォーレン・バフェットも推奨しているS&P500指数に連動するETFです。
2017年スタートの1月3日をどちらも100に換算してチャートにした結果、以下のようになりました。
僅差でバークシャー・ハサウェイ(BRK.B)が勝ってますね。11月にバークシャー・ハサウェイの株価が下がって大きく離されたものの、税制改革法案が可決したことで終盤の逆転に成功しています。具体的な利回りは以下のような結果でした。
バフェット(BRK.B) | S&P500(VOO) |
---|---|
+20.99% | +18.65% |
ただ、ここにはVOOの分配金と経費(0.04%)が含まれておりません。そこで、これらの要素も反映させます。
まず、2017年に受け取ったVOO(1株)の分配金を合計します。
年月 | 分配金 |
---|---|
2017年3月 | 0.998ドル |
2017年6月 | 1.01ドル |
2017年9月 | 1.176ドル |
2017年12月 | 1.1839ドル |
合計 | 4.3679ドル |
※税引前の金額です。
2017年の受取配当金は合計4.3679ドルでした。2017年初のVOO株価206.68ドルから配当利回りを計算すると、約2.11%になります。
したがって、配当利回り2.11%と経費率0.04%を考慮したVOOのトータルリターンは以下のようになります。
値上り益 | +18.65% |
配当 | +2.11% |
経費 | -0.04% |
合計 | +20.72% |
---|
そして、バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)とVOOのトータルリターンを比較した結果がこちらです。
バフェット(BRK.B) | S&P500(VOO TR) |
---|---|
+20.99% | +20.72% |
僅差でバークシャー・ハサウェイ(BRK.B)の勝利です。その差わずか0.27%です。ここまで僅差だとほぼ一緒ではありますが、厳密には配当非課税のVOOよりもバークシャー・ハサウェイのトータルリターンが上という結果になりました。
バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)の株価指標
2017年12月29日(金)終値をもとに株価バリュエーションをまとめました。バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)は無配当銘柄のため、配当利回りは0%です。
株価 | 198.22ドル |
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1株資産(BPS) | 124.92ドル |
PBR(TTM) | 1.59倍 |
1株利益(EPS) | 7.57ドル |
PER(TTM) | 26.18倍 |
バークシャー・ハサウェイの割安度合いは、PERでなくPBRで判断します。過去のPBRは概ね1.2倍~1.8倍の範囲で動いてきました。2017年末のPBR(1.59倍)は平均より少し割高な株価です。
過去9年のBPS(1株あたりの資産)は年平均8.5%で上昇してきました。2018年からは税制改革によって法人税が35%から21%に引き下げられます。この恩恵をバッチリ受けることができるバークシャー・ハサウェイは成長速度がこれまでより上がる可能性が高いです。法人減税を織り込んだことで株価が少し割高になったのだと思います。
バークシャー・ハサウェイ vs S&P500(VOO) 結果まとめ
バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)は今年も強かったですね。正直、過去の実績から見ても資産運用はバークシャー・ハサウェイを買うというのが最適解なのは明らかです。
また、それ以外にS&P500に連動するETFを買い続けるのも最適解のひとつです。最近は米国株口座がなくても円建てで直接S&P500に投資できる「楽天米国株式インデックスファンド(楽天VTI)」などが出ています。円をドルに両替するのが面倒な人は、楽天VTIなどの低コスト投資信託を積み立てるだけでも十分満足のいく運用をすることができますよd(^_^o)
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