暴落前に投資?暴落後に投資?どっちがオトクかシミュレーションしてみた

投資家たるもの暴落局面で自分の資産が毎日のように減っていくなんて経験は、避けて通りたいですよね。ですが、暴落が発生するタイミングなんて誰にも分かりません。

暴落する暴落すると言われ続けて、はや数年が経過しますが、振り返ってみると米国株の市場平均は多少の調整はあれど着実に上昇を続けています。

最終的に暴落が起きたとしても、株価が底値のタイミングで購入できる可能性の方が低いわけですし、保有している個別株や投資信託が含み益を維持できていれば暴落前に投資して正解だったと言えるのではないでしょうか。

実際に投資を始めてから暴落に出くわすまでの期間が長ければ長いほど、現金を握りしめて暴落を待っている投資家との差が広がっていきます。

暴落を含めたとしても過去50年のS&P500の平均リターンは、年利+10%程度です。(これは配当を再投資した前提のリターンですので、配当再投資しなければリターンはもっと低くなります。)

そこで、実際に何パーセントの含み益を確保できれば、暴落前に投資した方がよかったと言えるのか気になったので、計算してみようと思います。

暴落まで年平均+10%のリターンがあるという条件は固定して、-30%、-50%、-70%、−90%の暴落が起きたときのパターンをそれぞれシミュレーションしていきます。

・年平均+10%の上昇を続け、金融危機で-30%ほどの暴落が起きた場合
年数 +10% -30%
0年後 1.00 0.70
1年後 1.10 0.77
2年後 1.21 0.85
3年後 1.33 0.93
4年後 1.46 1.02
5年後 1.61 1.13

※小数点以下、第2位まで表記

この場合の損益分岐点は、「4年後」でした。

投資をスタートしてから4年以上暴落が来なければ、−30%の暴落局面でも投資をしておいてよかったことになります。また、単純計算で平均取得株価の1.4倍にまで達してしまえば、時間など関係なく含み益のまま暴落をやり過ごすことができるとも言えます。

・年平均+10%の上昇を続け、金融危機で-50%ほどの暴落が起きた場合

次に、2008年リーマンショック級の暴落が起きたケースを見てみます。

年数 +10% -50%
0年後 1.00 0.50
1年後 1.10 0.55
2年後 1.21 0.61
3年後 1.33 0.67
4年後 1.46 0.73
5年後 1.61 0.81
6年後 1.77 0.89
7年後 1.95 0.98
8年後 2.14 1.07
9年後 2.36 1.18
10年後 2.59 1.30

※小数点以下、第2位まで表記

この場合の損益分岐点は、「8年後」でした。

投資をスタートしてから8年以上暴落が来なければ、-50%の暴落局面でも投資をしておいてよかったことになります。また、単純計算で平均取得株価の2倍以上に到達してしまえば、時間など関係なく含み益のまま暴落をやり過ごすことができるとも言えます。

・年平均+10%の上昇を続け、金融危機で-70%ほどの暴落が起きた場合

株式投資の世界では「半値八掛け二割引」という格言がありますが、それがこの-70%(厳密には-68%)にあたります。

【半値八掛け二割引】

0.5(半値)×0.8(八掛け)×0.8(二割引)=0.32

おそらくこんなことは起こらないと思われますが、可能性はゼロではないので、一応シミュレーションしときます。

年数 +10% -70%
0年後 1.00 0.30
1年後 1.10 0.33
2年後 1.21 0.36
3年後 1.33 0.40
4年後 1.46 0.44
5年後 1.61 0.48
6年後 1.77 0.53
7年後 1.95 0.59
8年後 2.14 0.64
9年後 2.36 0.71
10年後 2.59 0.78
11年後 2.85 0.86
12年後 3.14 0.94
13年後 3.45 1.04
14年後 3.80 1.14
15年後 4.18 1.25

※小数点以下、第2位まで表記

この場合の損益分岐点は、「14年後」でした。

インデックスで株価が3分の1以下になることを想定して投資する投資家は、まずいないと思いますし、それでいいと思います。

リーマンショック級の−50%が最大という前提で、市場平均株価が2分の1になったときに現金がすべて株式に変わるペースで株を買い増していく方が最終的なリターンは大きくなる可能性が高いです。

万が一、−70%に匹敵するような暴落が起きてしまったとしても、給与所得や配当金でナンピンすることで平均取得株価を引き下げ、最終的なリターンを飛躍的に伸ばすことができます。

・年平均+10%の上昇を続け、金融危機で-90%ほどの暴落が起きた場合

1929年に発生した世界恐慌では、3年かけてNYダウが−89%下落する記録的な大暴落が起きました。この世界恐慌は、歴史上もっとも大きな暴落として知られています。

非常に極端なケースですが、参考までにシミュレーションしてみます。

年数 +10% -90%
0年後 1.00 0.10
1年後 1.10 0.11
2年後 1.21 0.12
3年後 1.33 0.13
4年後 1.46 0.15
5年後 1.61 0.16
6年後 1.77 0.18
7年後 1.95 0.20
8年後 2.14 0.21
9年後 2.36 0.24
10年後 2.59 0.26
11年後 2.85 0.29
12年後 3.14 0.31
13年後 3.45 0.35
14年後 3.80 0.38
15年後 4.18 0.42
16年後 4.59 0.46
17年後 5.05 0.51
18年後 5.56 0.56
19年後 6.12 0.61
20年後 6.73 0.67
21年後 7.40 0.74
22年後 8.14 0.81
23年後 8.95 0.90
24年後 9.85 0.99
25年後 10.83 1.08

※小数点以下、第2位まで表記

この場合の損益分岐点は、「25年後」でした。

年平均+10%の投資成績をあげると25年で10倍になります。-90%の暴落というのはこの25年という歳月をすべて吹き飛ばしてしまうほどの破壊力を持ちます。

ちなみに、1929年に起きた世界恐慌では、NYダウが世界恐慌直前の高値を更新するまでに25年2か月という時間を費やしました。

では、どうすればいいのか?

暴落局面では、基本的にすべての銘柄が売られます。こういった状況では、往々にして市場がパニックになっているものです。

原則どの銘柄を保有しててもダメージを受けることは避けられません。

いくら銘柄を分散していても多かれ少なかれダメージを受けるのであれば、唯一の対抗手段は時間の分散投資しかありません。

暴落前は本当に手堅い鉄板のディフェンシブ銘柄に絞って、時間をかけて徐々に株式の割合を上げていき、暴落が起きたら非常に割安な優良株を購入するのが「億り人」への近道です。

ここでいう鉄板のディフェンシブ銘柄とは、ジョンソン&ジョンソン(JNJ)、コカ・コーラ(KO)、IBM(IBM) 、マクドナルド(MCD)、プロクター&ギャンブル(PG)、アルトリアグループ(MO)、フィリップモリス(PM)のことを言います。

これらの銘柄は連続増配銘柄でもあるので、1株あたりの配当も毎年少しずつ増えていきます。そして、配当を再投資することで年平均+10%の上昇が期待できます。これなら暴落が起きても起きなくても気持ち的に余裕が持てます。

投資を始めてから暴落が起きるまでの期間が長く、ほとんどの現金を株に投資した場合でも、これらの株式を売って割安になった銘柄に乗り換えた方が、現金を握りしめて暴落を待っているよりもトータルリターンは上回ることでしょう。

まとめ
・暴落前

時間をずらして少しづつ鉄板のディフェンシブ銘柄を買い集めていきます。

・暴落後

売り叩かれて割安になった銘柄に乗り換えます。ただし、気をつけなければならないのは、金融危機を乗り越えて復活できる銘柄に投資することです。

どの銘柄に乗り換えるのかについては実際そのときになってみないと分からないですが、ウォーレン・バフェットの動向や米国株を運用している優秀な個人投資家さんのブログをチェックしていれば大体わかると思います。

もちろん、本ブログ「複利のチカラで億り人」でも取り上げるつもりでいるので期待していてください。

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