【長期視点】トランプ大統領でマーケットはどう動く?

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第45代アメリカ大統領に共和党のドナルド・トランプ氏が就任することになりました。下馬評を覆しての勝利ということで、世界中が驚きに包まれています。

負けてしまったヒラリー・クリントンさんは8年前のオバマ大統領との選挙戦でも負けて、今回もまさかの敗戦となってしまいました。個人的には、ちょっとかわいそうにも思えます。

大統領だけでなく、上院・下院でも共和党が勝利したので政権交代も決定しました。トランプ氏が大統領選に勝ったら短期的に株価は暴落すると言われていたにも関わらず、開票直後に4%近く下げてから、ものすごい勢いで世界中の株価が回復しました。

NYダウ、S&P500、ナスダックの大統領選挙直後「11月9日(火)終値」は、すべて前日比プラス圏で取引を終えました。これほどまでにリスクオンに傾いたのは、共和党が大統領・上院・下院すべてで勝利したことで議会のねじれが解消したことと、トランプさんが富裕層の見方となり米国株が上がるという期待があったからではないかと分析しています。

一方で、大統領選挙翌日の株価の動きは全く先行きを示さないというデータもあります。株価は上昇し続けると安心して全力で買いに動くのもリスキーな気がします。

米国の次期大統領が確定してからの数時間、株式投資家はボラティリティ(変動性)に備える必要がある。だが決してパニックに陥ってはならない。

ドナルド・トランプ氏は過激な発言で有名ですが、本当に有言実行するか疑わしい部分が多々あります。あのウォーレン・バフェットも大統領選挙後のインタビューで「選挙公約は実現されないものの方が多い」と話しています。

今後はトランプ大統領の言動一つ一つにマーケットが振り回される展開が続いていくと覚悟した方がいいでしょう。大きな転換の時期が来たということで、トランプ大統領の政策がマーケットに与える影響を株や為替などのジャンルごとに考察していきます。

米国株

トランプ氏は米国株をこれまで以上に上昇させたいと考える人物です。ですので、法人税率の引き下げ(35%→15%)など企業利益が増える選挙公約を掲げてきました。こうした米国株を上昇させる政策については、確実に実行してくるでしょう。

株価はひょっとするとバブルのような展開から一気に暴落へと向かうシナリオも考えられます。実際にどう動くか分かりませんが、少なくともトランプ大統領が米国株高になるような政策を実現しようとすることに関しては間違いないと思います。

為替

大統領選挙直後は米国債が売られドルの市中金利が上昇したことでドル高に動きました。ドル高は米国株高の重しになります。トランプ氏本人はもちろんのこと、アメリカの富裕層は株高を望んでいますので、ドル安になるような政策を打ち出してくる可能性は十分あります。ニクソンショックで有名なニクソン前大統領は、金本位制を廃止してドルの価値を著しく下落させました。

トランプ氏も何らかの大胆な政策を打ち出してくる可能性があるので、為替相場はボラティリティの高い展開が多くなるのではないでしょうか。FXをされている方は、今まで以上にリスク管理をされた方がいいと思います。

政策金利

イエレンFRB議長の任期は、2018年2月3日までです。ヒラリーさんが勝っていれば再任されていたでしょうが、トランプさんが勝ったので再任の可能性はなくなりました。新しいFRB議長が就任すると、これまでの緩やかな金利引き上げから一転して利上げのペースが速まるかもしれません。

これまでの歴史では金利が高くなると暴落が起きてきました。したがって、利上げペースが速まることは暴落が起きるまでの時間がより短くなることを意味します。一時的に米国株はバブルのように上昇するかもしれませんが、いずれそこから暴落に向かうシナリオは十分あり得ると思います。

金価格

「1トロイオンス=1280ドル付近(11月8日)」から「1トロイオンス=1227.50ドル(11月11日(金)終値)」まで大きく下落しました。これは米国債が売られドルの市中金利が上場したことと12月に利上げが控えているという2つの要因からきています。

金鉱株も大きく売られました。私は以前、金価格が1トロイオンス=1200ドルまで下落したら金鉱株を買いたいと書きました。

2016年に入ってからFRBは一度も利上げを実施できていません。 果たしてリーマンショック以降、2度目の利上げはいつになるのでしょうか...

今でも長期で見れば上昇するという考えは変わりありません。なぜなら、米国株高を望むトランプ大統領は行き過ぎたドル高を嫌うハズだからです。もしドルの価値を強烈に下げる政策を打ち出せば、必然的に金価格は大きく上昇することでしょう。すぐには起きないと思いますが、数年後に「○○ショック」が起きた場合も金価格は上昇します。

原油価格

長期目線で上昇すると考えています。その理由は、サウジアラムコのIPO(新規上場)が2017年にあるからです。このIPOが実現すれば、アップルを抜いて時価総額世界一の上場会社が誕生します。

そもそも、サウジアラムコがIPOすることになった理由は、原油価格の長期低迷によりサウジアラビア政府の貯蓄が大きく減り続けているからです。サウジアラビア政府は近年の赤字を補てんするような大きな収入を必要としています。そのため、サウジアラムコのIPOは少しでも高い株価をつけなければならない状況なのです。

サウジアラムコの株価を上げるには原油価格を上げる必要があるので、2017年はサウジアラビアにとって是が非でも原油価格を上昇させなければならない年になります。減産する必要があるわけです。OPECなどの産油国が一体となって減産することは現実的ではありませんが、サウジアラビア単独の減産は可能です。サウジアラビアの産油量は、世界トップクラスなので、単独減産でも原油価格を上昇させることができます。

金曜日にウイーンで開かれた石油輸出国機構(OPEC)の事務レベルの打ち合わせは、イラクとイランが減産の際の基準となる生産データを巡り12時間に渡って対立し、結局、物別れに終わりました。これで11月30日のOPEC総会で協調減産が発表される可能性は極めて低くなりました

2017年は少なくとも1バレル=80ドルまで上昇すると見ています。

貿易に関する政策

トランプ氏は選挙公約として、関税を大幅に引き上げると声高らかに主張してきました。しかし、この政策が非現実的であることは明らかです。万が一、トランプ大統領が実行に移そうものなら、同じ共和党の上院・下院が全力で止めに入ると思います。そもそも、アメリカに不利なことはやらない人物ですので、これは実行に移さないのではないでしょうか。今後の動きを注意して見守っていく必要があると思います。

まとめ

ドナルド・トランプ氏は、富裕層の味方です。状況が分からなくなったり迷いが生じたときは、このことを思い出せばトランプ大統領がどういった政策を打ち出してくるか自然と答えが見えてきます。

私たちのような長期投資家にできることは、いい企業の株を割安で買い、配当金を再投資しながら保有し続けることです。ドナルド・トランプ氏が勝利して一時的な大幅下落を期待しましたが、全く逆の展開になってしまいIBMが買えなかったのは非常に残念でした。しかし、株式市場は何が起こるか分からない世界です。トランプ氏が大統領に就任することで、これまで以上にボラティリティの高い展開が多くなることが予想されます。あきらめずに株式市場を見守っていこうと思います。

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